- ネガティブな感情が生じる大きな4つの場面
- 同じネガティブな感情でもとらえ方がちがえばその後の行動も変わる
ということについてお話ししました。
後編では、ネガティブな感情とうまくつき合うコツについて、具体的にお話ししていきます。
▼前編はこちら▼
「ネガティブ=悪」ではない
ネガティブな感情は人間が持つ当たり前の感情
前編で、ネガティブ感情には悲しみ、怒り、落ち込み、苦しみなど、たくさんあることをお話ししました。
ネガティブな感情と聞くと、「自分にダメージを与えるもの」とイメージするかもしれません。
しかし、ネガティブな感情は人間誰もが持つ当たり前の感情です。
ネガティブ感情は、それ自体「悪」でもなければ、「人前で絶対に出してはならないもの」でもありません。
一度ネガティブな感情をしっかり味わってから、それをあなたの人生にどう活かしていくかによって、あなたの人生が好転していく可能性を十分に秘めています。
ネガティブな感情を「なかったもの」とした場合
ネガティブな感情が生じたときに、それを「なかったこと」として扱うと、どうなるでしょうか。
あなたは自分でも気がつかないうちに病気になるかもしれません。
こころの病気かもしれませんし、体の病気かもしれません。
「PTSD」という言葉をご存知でしょうか。
何か強烈な出来事が起こり、すぐにストレス反応が現れるのは正常なことですが、そのストレス症状があとになって現れることがあります。
同じような状況になるとそのときのことを強烈に思い出す、不眠や悪夢をみる、逆にそのときのことが全く思い出せない、などの症状が時々出てきます。
あなたがネガティブな感情を持つことは正常なことですし、適切なときにネガティブな感情と向き合い、表現することは大切なことなのです。
ネガティブ感情とうまくつき合うコツ3選
あなたがネガティブな感情を自分の中でじっくりと味わったあと、その感情をポジティブなエネルギーに変えていくにはどうしたら良いでしょうか。
ネガティブな感情をポジティブなエネルギーに変え、うまくつき合っていくコツを3つお伝えします。
乗り越えるべき試練だと考える
大きな失敗や挫折を経験したときに、あなたはとても悔しい思いをするでしょう。
たとえば、年1回の資格試験に落ちたとします。
あなたはとても悲しくて悔しい思いをするでしょう。
そのとき、「この出来事は自分にとっての試練なのだ」と考えてみると、ネガティブな感情に向き合い、それをエネルギーとして前に進むことができます。
「この試験に落ちたのは、自分にとって大きな試練なのだ。来年はもっと勉強を頑張れば、試験に受かることができるだろう」
こう考えることで、勉強のモチベーションは上がり、あなたが頑張れば次回は試験に受かって資格を取ることもできるでしょう。
成長のチャンスだと考える
仕事のときに、あなたは上司に叱られたとします。
叱られることで「嫌だなぁ」と反発心を持ったり、落ち込んだりするかもしれません。
ですが、このとき上司はあなたに期待をしていて、立派な社員として成長してほしいという気持ちで叱った可能性もあります。
「私にとって上司に叱られたのは悲しかった。だけど、上司は私にもっと成長してほしいと思って叱ってくれたのだ。これをチャンスだと思って、叱られたことをしっかり修正していこう」
このように考えると、ネガティブな感情とうまくつき合うことができます。
大切なことを気づかせてくれたと感謝の気持ちを持つ
あなたが一生懸命作った作品を売ろうとしたけれど、あまり売れなかったとします。
自分が努力して作った作品が売れないと悲しいですよね。
ですが、あなたが作品を作るために、周りの人たちがたくさん動いてくれたことや、応援してくれたことにふと気づくこともあるでしょう。
「この作品を世に出せたのも、制作にかかわってくれた人たち、応援してくれた人たちのおかげなんだ。自分がこの貴重な機会を得ただけでもありがたい。私はたくさんの人に支えられているんだ」
このように考えたら、あなたの気持ちはとても温かなものになるでしょう。
ネガティブな感情を感じたときの上手なつき合うコツは、ネガティブな感情をしっかり味わったあと、「試練」「成長のチャンス」「感謝の気持ち」をもってあなたの経験を振り返り、それを活かしていくことです。
ネガティブな感情も、ポジティブなエネルギーに変えることができます。
まとめ
いかがでしたか。
ネガティブな感情そのものが「悪」なのではなく「成長の糧になるもの」と考えれば、ネガティブな感情もあなたにとって必要なものだと感じられないでしょうか。
もちろん、ネガティブな感情を乗り越えるためには、それなりに時間が必要です。
まずは、ネガティブな感情とうまくつき合うコツを身につけて、実践してみましょう。
それでもネガティブな感情にとらわれ過ぎて、自分で抜け出せなくなったなら、ひとりで抱え込まずに誰かに相談するようにしましょう。