famitasu主宰の塚越です。
自己紹介にも少し書きましたが、出産してからメンタルの不調に悩まされ、産後うつ病と診断されました。(※2022年あたりまでの記録です)
治療を始めるまでの産後数ヶ月は、夫に強く当たったり、まだ赤ちゃんの我が子に手を上げそうになったりと本当に苦しい期間でした。
子どもは可愛いのに、自分の心と体が追いつけない。当時の私と同じ状態にあって、自分を責めているママ、ひとりで悩んでいるママが少しでも減れば、少しでもラクな気持ちになれたら、という思いから、3回に分けて私の体験談を紹介します。
「産後うつ」とは?
産後うつ病とは、分娩後の数週間、ときに数カ月後まで続く極度の悲しみや、それに伴う心理的障害が起きている状態をいいます。
出典:MSDマニュアル
はっきりとした原因はわかっていませんが、産後の急激なホルモンバランスの変化と、寝不足、慣れない育児への精神的・身体的ストレスによって引き起こされるといわれています。
産後1ヶ月前後が多く見られ、子育てに慣れたり体力が戻ったりすることで治ることもあるようですが、私の精神科の主治医いわく、長い人だと私のように2〜3年はその状態を引きずることもあるそうです。
代表的な症状は以下の通り。
産後うつ病の症状を知っていれば、自分も家族も早めに対処できます。
心当たりのある人は、自己チェックしてみましょう。
- 疲労感、不眠
- 不安、緊張、パニック
- イライラする
- 希望を持てない
- 集中力や記憶力が弱くなる
- 気分が変化しやすい
- せかせかする
- 興味に欠ける
- 自分を責める
- 自分を情けなく思う
- 食欲がなくなる
- 子供や夫に愛情を感じなかったり、持てない
出典:日本周産期メンタルヘルス学会「産後うつ病の母親向けリーフレット」
産後うつ体験談
では、実際にはどんな状況になるのでしょうか?
産後うつ病の状態であるときにそれを公言する人はなかなかいないと思うので、私自身の体験談と、芸能人の発言をまとめました。人や環境によって症状は変わるので、全ては当てはまらないと思いますが、参考にしてください。
気になる方は、ひとりで悩まずに心療内科やいつもの産科などに相談してくださいね。
産後うつ病 私の場合
当時の心の状態がどんなものだったか、出産後からつけている日記から抜粋します。
ー2019年4月 出産
ー2019年8月下旬 夜中ずっと唸ってぐずって寝ない。もう限界。
ー2019年12月上旬 大声を出してしまい泣かしてしまった。
ー2020年2月上旬 ベビーベッドから落ちてしまった。母親としてだめだという気持ちが大きくなりすぎて消えたくなる。
ー2020年3月 予期せぬ動きが増えてきてる。私が疲れ溜めてちゃだめだ
ー2020年4月下旬 すぐ寝なくてひたすらあやして、一度諦めて先にご飯食べようとしたら、しなくてもいいのにパパがトライしてギャン泣き。やらなくていいと言ったのに。可哀想とか言ってやったくせに悪化。いよいよイライラが爆発して怒鳴り散らしてしまった。娘はますますギャン泣きで、本当に可哀想なことをした。こういうふうになるのなら離婚した方がいいのかな。もう辛い。
ー2021年10月 泣いて縋ってくる娘を対応しきれず跳ね除けてしまった。それを見た夫が病院の受診を促してくれた。
改めて読み返してみると、出産後しばらくはいわゆる「産後ハイ」状態で家事育児をこなしていましたが、その後、夜泣きやイヤイヤ、行動範囲が広がってきた時期から肉体的にも精神的にも疲れがたまって、苦しくなっている印象を受けます。
そのうえ、心のどこかに夫への期待があったので、家事も育児も自主的にやってくれない夫を見て、「なんで私ばっかり」「誰もわかってくれない」という被害妄想に近い感情に囚われていたのも不調を加速させた要因と思います。
また、結婚前の仕事が激務で、人間関係にも苦労したことから適応障害を患った経緯もあり、産後うつ病になりやすい状況ではありました。休職後は転職もできて、元気に仕事していたのですけど、「うつ病になったことがある場合、産後うつ病を発症しやすくなります。」(出典:MSDマニュアル)といわれるように、過去にうつ病や、何かしらメンタルに不安を抱えている人は注意したほうが良いかもしれません。
有名人の産後うつ事情
強いメンタルを持っていそうな芸能人や有名人も産後うつ病を経験しています。こういう発言を読んで、「私だけじゃないんだ」と少し元気づけられたのを覚えています。
アデル
私はちょっとしたことでうつ病を繰り返しているの。息子を出産した後はひどい産後うつになって、とても怖かった。人に話すことに抵抗があって、誰にも話せなかった。4人の友人も同じような経験をしていて、みんな産後うつを恥ずかしいことだと感じていたわ
出典:ELLE girl
ダイアナ妃
私は、これまで誰もが話題にしなかった産後のうつ病で苦しんだ。大変な時期だった。朝起きてもベッドから出たくなくて、周りから誤解されているように思い、自分をダメな人間だと感じた。
出典:ELLE girl
小雪
最初の(産後)1か月は疲れがひどくて、こんなこと言ったらあれですけど、子どもがかわいいと思えなかった。男の子とあって、繊細でよく泣くので、1時間おきに起こされて、寝れなくて、思考能力も落ちたりした
出典:婚活ニュース
改善するのに試したこと
改善に向けて色々と試してみたのですが、効果を感じたのはこの3つ。
- 精神科の受診
- ヒーリング
- ヒプノセラピー
施術内容などの詳しいことは、次の記事『【体験談】産後うつの治療・闘病の記録 ー私の場合②ー』に書きました。
そのほかにも、ノートを使って自分の気持ちを書き出すなど、自分でできる改善策もやってみたので、また記事にして紹介しますね。
まとめ
産後うつ病は、約10~15%の女性に発症する、とても身近にある心の病気です。
改善には周りの人の協力と治療が必要なので、「産後うつかもしれない。」と思ったら、ひとりで悩まずに、早めに家族や友人、医療機関に相談するようにしましょう。
私の場合、夫が精神科の受診を進めてくれたことをきっかけに、自分の状態を正しく理解し、冷静に受け入れられるようになりました。通院や投薬、日常生活でもできる改善策を試しているうちに、今では随分と楽になっています。
次回は、産後うつの治療内容や、試してみた民間治療についてをご紹介します。