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プレコンセプションケアとは?妊娠前から夫婦でできる健康管理の始め方

2025 12/26
パパとママの身体の健康 支援・制度
2025年12月26日

プレコンセプションケアという言葉を聞いたことはありますか?

これは、「妊娠前から体と心を整える健康管理」を意味します。最近では行政や医療機関でも広く紹介されるようになり、「妊活を始める前に知っておきたい」と注目を集めています。

この記事では、プレコンセプションケアの基本や夫婦で一緒に取り組む大切さ、そして今日からできる健康習慣について分かりやすく解説します。

未来の赤ちゃんのためだけでなく、自分たちの健康な暮らしにもつながるので、参考にしてみてくださいね。

目次

プレコンセプションケアとは? 

プレコンセプションケア(preconception care)とは、若い男女が妊娠・出産などを含めた将来のライフプランを考えながら取り組む健康管理を意味します。

妊娠や出産は女性の体に大きな変化をもたらします。体調や生活習慣が整っていないと、妊娠の成立や経過、さらには赤ちゃんの健康にも影響することが分かってきました。そのため、近年では妊娠前からの準備が大切とされています。

日本では2015年に国立成育医療研究センター内に「プレコンセプションケアセンター」が開設され、検診やカウンセリングが始まりました。[1]

プレコンセプションケアとして夫婦での取り組みが大切な理由 

妊娠・出産のための準備というと、女性が自分の体を整えることと思われがちですが、実は 男性の取り組みにも大きな意味 があります。

女性だけでは不十分な理由

妊娠の成立には男性の健康状態も関係しています。喫煙や飲酒、生活習慣の乱れは精子の質に影響をおよぼすことがあります。そのため、男性も健康を意識した生活習慣が必要です。

夫婦で一緒に取り組むメリット

習慣を変えるのは一人だと大変ですが、夫婦で取り組むと励まし合いながら継続しやすくなります。一緒に取り組めば、休日のウォーキングや早めの就寝などが自然に習慣化できるでしょう。

将来の健康にもつながる

プレコンセプションケアは赤ちゃんのためだけでなく、夫婦の健康作りにも役立ちます。生活習慣病の予防も期待できます。妊娠を望むかどうかに関わらず健康寿命を延ばすためにも、価値のある取り組みです。

プレコンセプションケアとして妊娠前からできる健康管理 

プレコンセプションケアは、日々の生活習慣を少しずつ整えることから始められます。ここでは、妊娠前から意識しておきたい代表的な健康管理を紹介します。

バランスの良い食事

葉酸や鉄分、カルシウム、たんぱく質などを意識的に摂取しましょう。特に葉酸は妊娠初期の発育に欠かせないため、妊娠前からの摂取が勧められています。サプリメントを活用するのもひとつの方法です。

適度な運動

ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は体力づくりに加え、ストレス解消や睡眠の質改善にもつながります。

禁煙・節酒

たばこや過度の飲酒は卵子と精子の質に悪影響を及ぼし、妊娠が難しくなりリスクも生じます。妊娠を意識する前から禁煙や節酒を検討してみましょう。

睡眠の改善

夜更かしや不規則な生活はホルモンバランスを乱す原因となります。可能であれば、毎日同じ時間に眠り質の良い睡眠を確保しましょう。

健康診断│婦人科/泌尿器科の受診

妊娠前に自分の体の状態を知っておくことも大切です。生活習慣病のリスクや婦人科系の病気、男性においては精子に関する健康チェックなど、早めに把握しておくのもおすすめです。

プレコンセプションケアへの取り組み 

プレコンセプションケアについて、医療機関や自治体が少しずつ取り組みを始めています。

医療機関での取り組み

代表的なのは 国立成育医療研究センターの「プレコンセプションケアセンター」 です。ここでは、オンライン相談や検診、カウンセリングなどが行われています。

東京慈恵会医科大学や杏林大学医学部附属病院、大阪医科大学附属病院などでは相談外来のみ実施しています。

自治体での取り組み

自治体によっては独自のサポートも始まっています。取り組みの一例を見ていきましょう。

  • 東京都:「TOKYOプレコンゼミ」で講座や医療相談を実施[2]
  • 福岡市:卵巣年齢を調べるAMH検査の費用助成[3]
  • 広島市:葉酸サプリメントの提供[4]

独自のサイトを作っている自治体も少なくありません。内容は地域ごとに異なりますが、どの自治体も妊娠前から自分の健康を意識してもらうことを目的としています。

未来のためにプレコンセプションケアを始めよう

プレコンセプションケアは妊娠や出産の準備だけでなく、夫婦がこれからの人生を健康に過ごす基盤となります。

医療機関での相談や検診、自治体の取り組みなども広がり始めたところです。食生活の改善や睡眠時間の見直し、運動習慣、禁煙などもプレコンセプションケアにつながります。

未来の赤ちゃんや自分たちの将来の健康のために、無理のない範囲で日常生活に取り入れてみましょう。

参考資料

[1]国立研究開発法人国立成育医療研究センター│プレコンセプションケアセンター

https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/preconception

[2]東京都福祉局│プレコンセプションケア

https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/shussan/preconceptioncare

[3]福岡市│福岡市プレコンセプションケア推進事業のご案内

https://www.city.fukuoka.lg.jp/kodomo-mirai/k-sukoyaka/health/preconceptioncare.html

[4]PRTMES│政令指定都市初!広島市×株式会社ベルタが「プレコンセプションケアの実態調査」を実施

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000071.000070413.html

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この記事を書いた人

伊藤 さりなのアバター 伊藤 さりな

子育てをしながら、ライターとして活動中。また、ブログやSNSを通じて家計や子育てに役立つ情報を発信しています。
保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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