産後、急に不安になったりイライラしたり、孤独を感じてしまうことはありませんか?
産後はホルモンバランスの変化に加えて生活環境も大きく変わるので、不安定な気持ちになりやすい時期です。
この記事では、産後にメンタルケアが必要な理由をわかりやすく解説します。気持ちをラクにする3つの対策も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
産後にメンタルケアや対策が必要な理由
出産後はホルモンバランスの急激な変化や慣れない育児による疲労やストレスが重なり、心が揺らぎやすくなります。
出産には体力が必要で、産後の回復には時間が必要です。しかし、育児は体力が回復する前に始まってしまいますよね。
そのうえ、赤ちゃんがなかなか寝てくれなかったり、思うように母乳やミルクが進まなかったりすると、少しずつ心の余裕が削られていきます。
さらに、家族のサポートが得られなかったり自分の時間が取れなかったりすると、孤立感や無力感が強まることもあるでしょう。
産後の心はとてもデリケートな状態で、普段なら気にしないようなささいなことで、気持ちが沈むこともあります。
だからこそ、産後のメンタルケアとして、早めにできる対策を考えておくことが大切です。
産後に見られるメンタル不調の症状とは
産後の心のゆらぎは、決して珍しいことではありません。
特に、マタニティブルーズと産後うつ病は、産後によく見られるメンタルの不調として知られています。
詳しく見ていきましょう。
マタニティブルーズ
マタニティブルーズは、産後数日後から10日程度の間に起こる、一時的な情緒のゆらぎです。出産した女性の30~50%が、経験すると言われています。[1]
たとえば次のような症状がみられることもあります。
・感情の起伏が激しくなる
・集中できない
・夜眠れなくなる
多くの場合1~2週間ほどで自然に落ち着くので、深刻にとらえすぎずムリしないことが大切です。
産後うつ病
産後うつ病は、マタニティーブルーズよりも深刻な状況です。一般的には、産後1か月以降に発症します。
およそ10%~30%の女性が産後うつ病を経験するとも言われています。[2][3]
症状例をいくつか紹介します。
・眠れない
・食欲不振や過食
・感情的になりやすい
・強い疲労感や気力の低下
・好きだったものに対する興味関心が薄れる
マタニティブルーズが長引いて、産後うつ病につながる可能性もあります。
気になる症状が続く場合は、早めに医療機関に相談することが大切です。
産後のメンタルケア│気持ちをラクにする対策3選
「なんでこんなに気持ちが落ち込むんだろう」「自分が弱いから?」そんな風に、思っていませんか?
産後に気持ちが大きくゆらぐのは、ごく自然な反応です。あなただけではありません。
ここでは、心を少しでも軽くするためにおすすめの対策を3つ紹介します。無理をせず、できることから始めてみましょう。
休む時間を意識する
出産や育児、家事などに追われ、知らず知らずのうちに心身に疲れがたまっています。
赤ちゃんが寝ている間は、昼間でも一緒に寝るよう意識してみましょう。たとえ眠れなくても、横になって目を閉じるだけでも回復につながります。
特に産後1か月は、体力を回復するために、体を休めることを意識しましょう。[4]
また、パートナーや家族に協力してもらうのも大切です。
無理のない範囲で体を動かす
適度な運動は、リフレッシュにつながります。ウォーキングやストレッチ、ヨガなど自分にとって負担にならない範囲で取り入れましょう。
余裕がない時は深呼吸しながら肩を回すだけでも十分です。
少しずつでも体を動かす習慣ができれば、生活リズムが整い、気持ちも前向きになるでしょう。
誰かに気持ちを話してみる
モヤモヤした気持ちを言葉にするだけで、気持ちがラクになることがあります。家族や友達に今の気持ちを話してみましょう。
SNSや育児系のオンライン掲示板を活用するのもおすすめです。必要に応じて、出産した病院や専門医に相談することも大切です。
famitasuでは、オンライン・チャットによるカウンセリングを行っています。
経験豊富なカウンセラーがあなたの辛さに寄り添います。ぜひ利用してみてくださいね。
産後のメンタル不調には早めの対策を
産後はホルモンバランスや生活の変化、疲労などによって多くのママが心が不安定になりやすい時期です。
わけもなく涙があふれてくる、疲れているのに眠れない、無力感に襲われるなど症状はさまざまです。
気持ちのゆらぎを感じたら、自分を責めることなく、しっかり休息をとるのを優先しましょう。
早めの対策を取るとラクになるケースも少なくありません。メンタルの不調を感じたら、一人で抱え込まず家族や専門家に相談してみましょう。
参考資料
[1]日本産婦人科医会
https://www.jaog.or.jp/qa/confinement/jyosei200226
[2]東洋大学
https://www.toyo.ac.jp/link-toyo/life/postpartum_depression
[3]日本産婦人科医会
https://www.jaog.or.jp/qa/confinement/jyosei200311
[4]牧田産婦人科