「産後うつで保育園に預けるのって、ずるいのかな…?」
そのように感じて、自分を責めていませんか?
産後うつの治療のために保育園を利用することは決してずるいことではなく、あなたと赤ちゃんを守るための大切な選択肢のひとつです。
この記事では「保育園に預けるなんてずるい?」という不安を解消するヒントを、制度や専門的な視点を交えながら解説します。
産後うつで保育園を利用するのはずるくない!
産後うつで保育園を利用するのは、決してずるいことではありません。
こころと身体を回復させるのは、赤ちゃんと向き合うために大切なことです。
保育園の利用は育児を放棄するのではなく、必要な支援を受けながら子育てを続けるという前向きな選択といえます。
自分を責めず、自分に合った子育ての形を選択できたと自信を持ちましょう。
産後うつで保育園を利用するのがずるくない理由
ここでは、産後うつで保育園を利用するのがずるくない3つの理由を紹介します。
制度的にも認められた選択肢である
産後うつで保育園を利用するのは、制度的にも正当な選択肢です。
保育園は、働く親だけが利用する施設ではありません。
厚生労働省の制度でも、うつ病などの治療により心身の休養が必要な場合は、保育の対象になるとされています。[1]
産後うつの回復のために保育園を利用することは、制度上も正当な理由があると認められているため決してずるいことではないのです。
休養も産後うつの治療のひとつである
産後うつにおいて、休むことは立派な治療のひとつです。
実際に、産後うつの治療の基本は休養であるとされています。[2]
保育園を利用して回復に専念するのは、子どもと向き合うために今できる最善を選んでいるということです。
「休むこと=逃げ」ではなく、回復のために必要な、前向きな一歩と捉えましょう。
子どもの健やかな成長にもつながる
保育園では、年齢に応じた遊びや生活リズムの中で、子どもが安心して過ごせる環境が整っています。
保育士さんとの関わりや集団生活は、家庭では得にくい社会性や自立心を育む学びの場です。
産後うつの回復を目的に保育園を利用することは、ママだけでなく子どもの成長にもつながる選択肢といえます。
産後うつで保育園はずるい…と自分を責めてしまうときは
「甘えているのでは」「ずるいと思われているかも」と自分を責めてしまうのは、産後うつの症状のひとつです。
また、体調が回復してくると「そろそろ自分で頑張らなきゃ」と焦ってしまうことがあります。
焦りを感じたときこそまだ症状が残っていると捉え、保育園の力を借りながらゆっくり回復を目指しましょう。
どうしても罪悪感や不安がぬぐえないときは、主治医やカウンセラーに気持ちを話すのもひとつの選択肢です。
famitasuのオンラインカウンセリングでは、ご自宅からお気軽にご相談いただけます。ぜひお気軽にご利用ください。
産後うつでいつまで保育園を利用していいの?
どのタイミングで保育園をやめるべき?という悩みに、明確な正解はありません。
体調や家庭の状況によって、一番よいタイミングは人それぞれです。
回復していく過程で「午前中だけ預けてみよう」「週3日にしてみよう」など、段階的に調整する場合もあるでしょう。
また、子どもと離れている時間を使って少し働いてみたいと感じるかもしれません。
どのような選択をするかは、心身が回復してから考えても大丈夫です。
主治医や家族と相談しながら、ムリのないペースで進めましょう。
ママ友に保育園を利用している理由を聞かれたらどうすればいい?
ママ友との会話でお仕事の話題になったときに、なんと答えればよいか悩む方は多いものです。
病気のことを言いたくないときは、以下のように曖昧に伝えるのもよいでしょう。
- 「今は家庭のことを優先していて、ちょっとゆっくりしています」
- 「仕事はしていないんですけど、今はそのほうがちょうどよくて」
- 「今は少しお休みをもらっていて、お仕事をセーブしているところです」
ムリして正直に打ち明ける必要はありません。
話してしまった方が気がラクなときは「産後にちょっとガクッときちゃって、今はちょっとのんびりしてます」とやんわり伝えるのもよいでしょう。
正直に伝えようと思いすぎず、あなたが安心して過ごせる答えを選んでくださいね。
まとめ
産後うつで保育園を利用することは、手を抜くことでもずるいことでもありません。
休養は治療のひとつであり、支援を受けながら子育てをするのは前向きな選択です。
保育園の力を借りてこころと身体を整える時間を持つことは、ママと赤ちゃんにとってもプラスになります。
不安や迷いがあるときは、ひとりで抱え込まずに主治医やカウンセラーなど信頼できる人に話しましょう。
famitasuのオンラインカウンセリングでは、産後の気持ちに寄り添う専門家があなたのお話をお聞きします。ぜひお気軽にご相談ください。
参考資料
[1]厚生労働省
保育所利用の仕組み
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/05/dl/s0519-4e_0008.pdf
[2]妊産婦のメンタルヘルスの基礎知識
うつ病(産後うつ病・周産期うつ病)
https://boshikenshu.cfa.go.jp/assets/files/history/r5/tr1_lecture_1.pdf