「生理が再開したら、産後うつも治るのかな?」
そのような期待や不安を抱えていませんか?
生理の再開は、身体が少しずつ妊娠前のリズムを取り戻しているサインのひとつですが、すぐにこころの回復に結びつくとは限りません。
この記事では、生理の再開による産後うつへの影響や、生理が再開するメリット・デメリットなどを解説します。
生理が再開すると産後うつは治る?
生理が再開したからといって、必ずしも産後うつが治るわけではありません。
授乳の頻度が減ると、妊娠中に変化していたホルモンのリズムが少しずつ戻り、生理や排卵が再開しやすくなります。
生理の再開は「ホルモンバランスが整いはじめている」という身体の回復サインと捉えることができるでしょう。
ただ、ホルモンによる影響は個人差が大きいため、生理による不調が改善する人もいれば、PMS(月経前症候群)のような症状が出て気分が落ち込みやすくなる人もいます。
「生理が来たのに、まだ気分が晴れない…」と感じることは、決して珍しいことではありません。
生理再開=産後うつの回復とは言いきれないからこそ、自分のペースでこころと身体の変化を見守りましょう。
産後のホルモンバランスによるメンタル不調や対策について知りたいときは、こちらの記事を合わせてご覧ください。
産後うつにおいて生理が再開するメリット
生理の再開はホルモンバランスが整い始めているサインであり、気分の安定につながることがあります。
授乳の回数が減ったり断乳したりすると、プロラクチン(母乳をつくるためのホルモン)が減少し、生理や排卵が再開しやすくなるのです。
ホルモンのリズムが妊娠前に近づくことで、気分の浮き沈みが落ち着く人もいるでしょう。
また、生理が再開するという身体の変化が「少しずつ本来の自分に戻っている」という実感につながり、前向きな気持ちを持てるきっかけになることもあります。
生理の再開は、こころの回復によい影響を与える場合があるのです。
産後うつにおいて生理が再開するデメリット
生理の再開がすべての人にとってよい変化を与えるとは限りません。
とくにPMSやPMDD(月経前不快気分障害)の経験がある方は、生理が再開すると生理前のイライラや落ち込みなどが強くなる場合があります。
また「生理が再開した=体調が回復してきた」と思い、ムリをするとかえって疲れやストレスをため込んでしまうでしょう。
生理の再開はあくまで回復の過程ととらえ、自分のペースを大切にすることが必要です。
産後における生理前の不調について知りたいときは、こちらの記事を合わせてご覧ください。
生理再開後に見られる産後うつの回復サイン
生理再開は、体調や気分の変化を感じるきっかけになることがあります。
ホルモンバランスの安定によって、こころと身体のリズムが整いはじめるからです。
例として、以下のような変化が挙げられます。
- 食欲が戻ってきた
- イライラや落ち込みが減った
- 朝起きるのが少しラクになった
- 夜ぐっすり眠れる日が増えてきた
- 何気ないことで笑えるようになった
ただ、回復のスピードや感じ方には個人差があります。
生理が来たのに気分が晴れないと思っても、焦らず自分のペースを守ることが大切です。
毎日の気分や体調を少しずつ記録することで、生理の再開による自分自身の変化に気づきやすくなります。
手帳やスマホに一言メモを残すなど、あなたが続けやすい方法で試してみましょう。
産後うつの回復までの期間が気になる方は、こちらの記事を合わせてご覧ください。
生理が再開しても産後うつがつらいときは
「生理が再開したのにまだ気分が沈む」と感じるのは自然なことです。
産後うつはホルモンバランスだけではなく、育児の負担や家庭のサポート状況、睡眠不足などさまざまな要因が関係します。
とくに生理が再開しても気分が安定しないときは、PMSやPMDDが関係している可能性もあります。
つらさが続く場合はひとりで抱え込まず、主治医やカウンセラーに気持ちを伝えてみましょう。
誰かと気持ちを共有したいときは、famitasuのオンラインコミュニティをご利用ください。
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生理再開は産後うつが回復する通過点
生理が再開したからといって、必ずしも産後うつが回復するとは限りません。
生理が再開するのは、身体が少しずつ産前の状態に戻ろうとしているサインです。
ただ、ホルモンバランスによる影響の受け方はさまざまであるため、生理が来たのにまだつらい…と感じても自分を責めないようにしましょう。
今は「回復に向かっている途中なんだ」と受け止めながら、心身が少しずつ整っていく変化に目を向けてみてくださいね。