「産後うつって本当に治るのかな」「早く治る人と長引く人って何が違うの?」
このように、産後うつの回復期間に不安を感じている方は少なくありません。
産後うつはよくなったり悪くなったりを繰り返しながら、少しずつ回復していく病気です。
回復に時間がかかっても、それはあなたが弱いわけでも努力が足りないわけでもありません。
この記事では、産後うつを乗り越えるまでにかかる期間の目安や、長引くケース・早く回復するケースの特徴、つらい時期の過ごし方についてご紹介します。
回復までの見通しを知ることで、少しでも安心につながれば幸いです。
産後うつを乗り越えるまでの期間
産後うつを乗り越えるまでの期間は個人差が大きく「〇か月で必ずよくなる」という絶対的な目安はありません。
数か月で良くなる方もいれば、1年以上かけて少しずつ回復していく方もいます。
また、症状が落ち着いた日が続いても、育児の負担やストレスで一時的に気分が沈むことが多いのも特徴です。
また落ち込んでしまった…と感じても、それは回復が止まったわけではありません。
自分を責めたり人と比べたりせず、自分のペースで向き合っていきましょう。
産後うつの期間が長引くケース
以下のような要因で産後うつが長引きやすくなります。
- 受診のタイミングが遅れた
- 家族に理解されず孤立感が強まった
- 出産前から気分の浮き沈みがあった
いくつもの要因が重なって回復に時間がかかるため、思うように治療が進まなくても決してあなたの努力不足ではありません。
大切なのは早く治すことよりも、今の自分に合ったサポートや過ごし方を見つけることです。
産後うつがなかなか治らないとお悩みのときは、こちらの記事を合わせてご覧ください。
産後うつを乗り越えるのが早いケース
産後うつを乗り越えるのが早いケースとして、以下が挙げられます。[1]
- 夫や家族に協力してもらった
- 子育て支援や訪問支援などを活用した
- 早めに医療機関を受診して治療を開始した
ひとつずつ見ていきましょう。
夫や家族に協力してもらった
身近な人の協力が回復への大きな助けになります。
産後うつは、ひとりで抱え込むほどつらさが増す病気です。
身近な人に話して理解してもらうことで気持ちが軽くなり、以下のようなサポートが受けやすくなるでしょう。
- 睡眠や休息の時間を確保できた
- つらい気持ちに共感してもらえた
- ひとりじゃないと思える安心感が持てた
周囲の協力は、産後うつから回復するうえで大きな助けになります。
子育て支援や訪問支援などを活用した
子育て支援や訪問支援などのサポートを活用することで、産後うつのつらさが軽減されやすくなります。
支援の活用による具体的なメリットは以下のとおりです。
- 子育ての悩みを相談しやすくなった
- 家庭以外に安心して頼れる場所ができた
- 日常の中にリフレッシュの時間をつくれた
自分に合った支援を取り入れることで、少しずつ前に進むための支えになります。
周囲のサポートを受けることに罪悪感がある方は、同じように産後うつで悩むママの体験記録を読んでみましょう。
サポートを受けているのは自分だけではないと感じ、サポートを受けるハードルが下がりやすくなります。
早めに医療機関を受診して治療を開始した
早い段階で医療的なサポートを受けることで、気持ちが落ち着きやすくなります。
通院による具体的なメリットとして挙げられるのは、以下のとおりです。
- 自分に合った治療の選択肢が見えた
- 定期的な通院がこころの支えになった
- 自分の状態を説明してもらえてホッとした
つらさを我慢する前に早めに専門家に相談することで、回復への道筋が見えやすくなります。
産後うつを乗り越えた方の過ごし方
産後うつを乗り越えた方たちに共通していたのは「自分を責めすぎず、支えを受け入れていたこと」です。
うつ状態の自分を否定せず、以下のように日々と向き合っていく姿勢が、回復への一歩になります。[1]
- 「もとの自分に戻らなきゃ」と焦らず、今の自分を受け入れた
- 家事や育児のサポートを受け入れ、頼っていいと思えるようになった
- 支えてくれる人の存在に安心しつつ「最終的には自分で向き合う」と覚悟した
ムリに頑張ろうとせず、まずは今の自分をそのまま受け入れることから始めましょう。
周囲のサポートを受け入れることで、こころと身体が休まりやすくなります。
産後うつの治し方について知りたいときは、こちらの記事をあわせてご覧ください。
まとめ
産後うつの回復には個人差があり「〇ヶ月で治る」といった明確な正解はありません。
数か月で回復する方もいれば、1年以上かけて少しずつ回復していく方もいます。
思うように進まない日があっても、それは決してあなたの努力が足りないからではありません。
ときには立ち止まりながら、焦らず自分のペースでこころと身体に向き合っていきましょう。
つらいときは、誰かに話を聞いてもらうことも大切です。
ひとりで抱え込まず、お気軽な気持ちでfamitasuのオンラインカウンセリングをご利用ください。
参考資料
[1]高橋秋絵
産後うつ状態の母親はどのような経験をしたのか
2.産後うつ状態の母親の経験