産後うつの人を支えたいと思う一方で、接し方に迷うことも多いのではないでしょうか。
この記事では、産後うつの方にかける言葉や避けたい言葉、支える側が悩んだときの相談先をご紹介します。
大切な人を支えたいと願うあなたにとって、少しでも安心して関われるヒントになれたら幸いです。
産後うつの人にかける言葉
産後うつの方に対する声かけのポイントと、具体例をご紹介します。[1]
安心できる言葉をかける
産後うつの人は「母親なんだから」と、自分にプレッシャーをかけやすい傾向があります。
そのようなときこそ、以下のように安心できる言葉をかけましょう。
- 調子が悪い日もあるよね
- あなたのペースで大丈夫
「頑張れ」ではなく「頑張らなくていい」という気持ちを伝えることが、回復への力になるのです。
アドバイスせず本人の話を聞く
産後うつの人には、アドバイスよりも話を聞くことが支えになります。
「こうすればいいよ」とアドバイスされると、理解されていないと感じたりうまくできない自分を責めたりする可能性があります。
以下のようにねぎらう言葉を伝えましょう。
- 話してくれてありがとう
- 家族のために頑張ってくれてありがとう
本人が話したがらないときは、ムリに引き出す必要はありません。
「話したくなったらいつでも聞くよ」と寄り添う姿勢を大切にしましょう。
いつでも味方でいることを伝える
うつ状態のときは自分の気持ちをうまく言葉にできなかったり、何をどう話していいのかわからないと感じたりすることがあります。
以下のように「いつでも味方でいるよ」と寄り添う姿勢を大切にしましょう。
- いつでもあなたの味方だよ
- 話したいときはいつでも聞くよ
うまく声をかけられなくても、そばにいてくれるだけで救われることがあります。
焦らず、見守る姿勢を大切にしてください。
産後うつのパートナーへの対応についてもっと知りたいときは、こちらの記事をあわせてご覧ください。
産後うつの人にかけてはいけない言葉
産後うつの人に声をかけるときは、以下の3点に注意しましょう。[1]
原因探しは負担になることも
産後うつの原因探しは、かえって負担になる可能性があります。
以下のような言葉は「産後うつになったのは私のせいだ」と本人が自分を責めてしまうリスクがあります。
- 妊娠中の過ごし方が悪かったかな?
- もっと手伝ってあげれば防げたかな?
どうして産後うつになったのかを探るよりも、今できることを一緒に考える姿勢が大切です。
産後うつの原因は夫にある?と気がかりなときは、こちらの記事をあわせてご覧ください。
気軽な気持ちで励ますのはNG
産後うつは、頑張りすぎた結果として、こころが限界を迎えている状態です。
これ以上頑張れないからこそ、励ましは逆効果になることがあります。
以下のような言葉に注意しましょう。
- 赤ちゃんのためにも頑張って治そう
- 落ち込んでたら赤ちゃんも悲しむよ
励ましたい気持ちになったときは「今まで本当によく頑張ってきたね」と、寄り添う言葉に置きかえることが大切です。
大きな決断は先延ばしにする
パートナーが産後うつで悩んでいるときに、本人に相談せず大きな決断をするのは避けましょう。
たとえば、夫が本人に相談せず「家庭を支えるために休職した」と伝えると、かえって本人を深く傷つけてしまう可能性があります。
「自分のせいで取り返しのつかないことをさせてしまった」と感じ、罪悪感を抱いてしまうかもしれません。
まずは本人の気持ちに寄り添い、焦って答えを出さないことが大切です。
産後うつの人にかける言葉がわからないときに頼れる窓口
「声をかけたら悪化させてしまうのでは?」と悩むのは自然なことです。
ムリに元気づけようとしなくても「何かあったらいつでも言ってね」という一言だけでも、十分に気持ちは伝わります。
どう接していいか迷ったり支える側のこころが苦しくなったりしたときは、ムリせず以下のような専門家に相談しましょう。
- 精神科や心療内科
- 助産師外来や産後ケア施設
- 保健センターや自治体の子育て相談窓口
このような窓口は、家族やパートナーだけで相談することも可能です。
famitasuのオンラインカウンセリングでは、パートナーの産後うつで悩んでいるご家族からのご相談も受け付けています。
どう支えたらいいのか分からないときこそひとりで抱え込まず、専門家の力を借りてくださいね。
産後うつの支援先についてもっと知りたいときは、こちらの記事をあわせてご覧ください。
まとめ|産後うつを支えるあなたも誰かに頼ろう
産後うつの人に声をかけるときは、以下の3点を意識しましょう。
- 安心できる言葉をかける
- アドバイスせず本人の話を聞く
- いつでも味方でいることを伝える
支えるあなた自身も、ムリをしないことが大切です。
戸惑いや不安を感じたときはひとりで抱えこまず、famitasuのオンラインカウンセリングにご相談ください。
参考資料
[1]こころの耳