「うちの子、友だちと仲良く過ごしていけてるのかな?」
「うちの子、不器用だから部活の仲間に迷惑かけていないだろうか?」
「うちの子、登下校で地域の人にあいさつできているのかしら?」
子育て中の皆さん、子どもへの心配は尽きませんよね。
でも、その「子どもへの心配」の根っこに『自分が親としてどう見られているか』という気持ちが隠れていませんか?
この記事では子育ては親だけの責任かどうかを、私の親としての経験と学校・地域の役員を通じて得た知識を皆さんにお伝えしたいと思います。
- 子どもが迷惑をかけるのは親のせい?
- 子育てとはどういうこと?
- 子どもを広い目で見れば…
子育てをする皆さんの気持ちが、今よりもあたたかくやわらかくなると幸いです。
どうぞ最後までご覧ください。
子どもは神様からの預かりもの
子どもが生まれてきたときは、どれほど幸せな気持ちだったか覚えていますか?
初めて笑い声をあげたときや歩き出したとき、話し始めたときの喜びは今思い出しても笑みがこぼれるのではないでしょうか。熱を出したときや怪我をしたときは、ただただ健康でいればよいと願ったことでしょう。
子どもが成長するにつれ叱らなければならない場面、厳しくしつけなければいけない事柄が増えてきます。つい親の所有物のように勘違いして感情的に怒ってしまうときもあるかも知れません。
時には子どもも親も息苦しくなってしまいます。そんなときはどうか深呼吸してください。体と心が固まっているので肩の力を抜いてください。『親の責任』という荷物をいったん下ろして次のように考えてみましょう。
【子どもは神様からの預かりもの】
子どもは誰のものでもありません。神様が自分たちの所に子どもを預けている…と視点を変えれば子育てに力みがなくなるのではないでしょうか?
毎晩子どもが安心して眠れる場所を与えられていることに誇りを持ってください。
子育ては親育て
最近は核家族が増え、子育ては家庭の中、親だけの責任のように背負ってしまう家庭があります。
祖父母世代は元気な方が多く、現役で働いていたり趣味に時間を費やしていたり、または「親に遠慮があって孫をみられない」と話す祖父母の意見も聞きます。
子育てに祖父母の力を借りられない=親だけで子育てする、の構図になってしまうのです。
これは私の経験談になります。
地方都市の核家族から県外の山間の三世帯農家に嫁ぎ、農作業の経験がない私は子育てと家事担当でした。
祖父母はくたくたに疲れているので早くに眠り、早くに起きて農作業に出かけてしまい、私は見知らぬ土地でひとり子育てをすることになってしまいました。
子どもがまだ歩かない頃は家でひとりで子どもと向き合い、絵本を読んだり手遊びをしたり抱っこして近所を散歩したり…
農家ばかりで誰も行き会う人がおらず孤独な毎日でした。
子どもが歩くようになり市内の子育て支援センターに通うようになってからは、子どもも私も刺激がある楽しい日々になりました。
子育て支援センターでは年の近い子を持つママ友に恵まれ、子育ての情報交換や各家庭の子どもとの関わり方を学べました。
つきっきりで自分の子どもだけと遊ぶママ、よその子どもとも一緒に遊ぶママ、子どもの好きなように遊ばせて見守るママ、他の子どもと遊ぶように無理強いしているママ…。
どの子どもが泣いても必ず誰かのママが間に入って、親とは違う視点で子どもと向き合ってくれていました。うちの子どもにもママ友が心に寄り添って諭してくれたり、私には「この子の良いところはこんなところ」だったり「うちも同じ、大丈夫だから」と励ましてくれました。
みんなの支えがあり子どもも私も人見知りではなくなり、煮詰まることなく広い目で子育てを捉えられるようになれました。
子育て支援センターは親の私も育てて支援してくれるセンターで、大変貴重な場所となっていました。
気づけばどの子どもも愛おしい
子どもが小さい頃は向き合いすぎて煮詰まったり、他の子どもと比べて焦ったり叱ったりしていた私ですが、小学生になった頃は他の誰かと比べたり、自分の思い通りに指示したり「こうでなきゃ!」という理想を押し付ける場面は少なくなりました。
子どものペースを見守ること、特性に合っている方法を認めること、子どもの意見を聞いて自分の気持ちとすり合わせてお互いに納得いく話し合いをすること…
子どもが小学校中学年の頃になれば、一人の人間として理解しあえるようにまでなりました。
一日の出来事を自分の考えを交えて話すことも増えます。
友だちのことや授業で習ったこと、登下校での出来事など、子どもを取り巻く話を聞くと、親しみが湧いてきます。子どもの友だちの個性もわかってきて大変愛おしく感じてくるのです。
子どもに友だちがいれば、子どもがご飯を食べていれば、子どもが無防備に眠っていれば、充分な子育てをしてきたと自信を持っても良いのです。
まとめ
一生懸命子育てに関わると自分に『親の責任』という使命感を持ってしまいがちです。
ですが、子育てに充てられる期間は20年間弱です。その限られた期間を子ども本人の力を認めて、親も子どもと一緒に育つつもりで過ごしてみてはいかがでしょうか?
あたたかくてやわらかな子育てを心掛けるだけで、子どもは親の気持ちを感じ取って成長していくものだと私は実感しています。
この記事を読んでくださっただけで充分に親の責任は果たしていますよ。
子どもと出会えた縁と子育てができていることに幸せを感じて、このわずかな子育て期間を思う存分楽しんでください。
子育てに励んでいる皆さん、いつでも応援しています!