「本当は怒りたくないのに子育てが大変でイライラする…」
このような悩みがあると、自分は子育てに向いていないのかも…と罪悪感を感じてしまいますよね。
イライラを感じるのは自然なことですが、感情を子どもにぶつけると以下のようなリスクがあるため早めの対処が必要です。[1]
- 子どもが親の顔色を過剰に気にする
- 親に悩みを相談できずいじめや非行などにつながる
そこで今回は、子育て中にイライラする原因やその対処法、相談先を解説します。
すぐに実践できる対処法もご紹介するので、イライラしてしまい悩んでいる方はぜひご覧ください。
子育てが大変でイライラする理由
長野県看護大学の清水らによる、乳幼児期の子どもを育てるママを対象とした調査では、子育てが大変でイライラする理由として以下3つが挙げられています。[2]
人に任せられないプレッシャー
子どもが小さければ小さいほど、以下の体験談のように人に任せづらいかかわりが多くなります。[2]
・自分でやらなきゃっていう思いがあるので気は張っていますよね
・保育園までに断乳しなきゃ、私以外とも寝られるようにしなきゃって
育児中の幸福感よりもプレッシャーが強くなると、大変さやイライラを感じやすくなるのです。
「あれもこれも」と時間に追われる感覚
文部科学省の調査では、子育て中に負担を感じることとして約3割の人が「時間的余裕がないこと」を挙げています。[3]
実際の声は以下のとおりです。[2]
・お風呂にゆっくり入る時間がないこともストレスです
・時間の余裕だけですかね。なんかいっぱいいっぱいなんですよね
時間に追われて休む時間がとりづらいため、子育て中はゆとりが失われやすくなります。
さまざまなストレスによる疲れとイライラ
子育て中は以下のように子育てや家事、仕事などさまざまなストレスを感じやすい時期です。[2]
・自分が疲れてくると子どもにあたってしまう
・疲れているときは怒らなくてもいいことで起こってしまう
子育て優先になると自分のペースで休みづらく、疲れとイライラを感じやすくなります。
子育ての大変さやイライラを手放す方法
子育ての大変さやイライラを感じたときは、以下3つを試してみてください。
イライラする自分に罪悪感を持たない
ある調査では、育児に不安を持つ人のうち89.2パーセントの人が「子どもが煩わしくてイライラしてしまう」と回答しています。[4]
育児中は多くの人がイライラを感じるため、またイライラしちゃった…と罪悪感を持つ必要はありません。
感情を抑え込もうとすると「怒らないように頑張っているのに、イライラさせる子どもが悪い!」と余計にイライラの原因を増やしてしまいます。
「イライラするのは自然なこと。イライラしてもいいし、しなくてもよい」とゆったり構え、自分を責めすぎないようにしてくださいね。
イライラが持つ意味を考える
「イライラが自分に伝えようとしていることは何かな?」と考えてみましょう。
感情にはそれぞれ意味があり、イライラのような怒りは「大切なものが侵害されているよ」というメッセージを持ちます。[5]
子育て中にイライラを感じるときは、以下のような可能性が考えられるでしょう。
・本当は家事をしたいのにできない
・本当は休みたいのに家事や子育てが優先でムリしている
イライラの裏に隠れている気持ちに気づくことで、冷静さを取り戻す効果が期待できます。
時間をコントロールする感覚を持つ
子育て中に時間をコントロールできると、心のゆとりを持ちやすくなります。[2]
1日のスケジュールを書いたり頭の中でイメージしたりして「今日はいつもより10分早く寝たいから、早めに遊びを切り上げよう」と時間を組み立てましょう。
大きな変化は心身のストレスになるため、まずは5分、10分程度から時間をコントロールできる感覚を味わってくださいね。
子育ての大変さやイライラを相談できる場所
子育ての大変さやイライラを相談できる場所として、以下が挙げられます。
・児童相談所
・子育て支援センター
・地域の保健センター
・かかりつけの小児科
「子育て 相談 ○○市」でインターネット検索すると、お住まいの地域の相談窓口が案内されます。
もっと気軽に相談したい方は、こども家庭庁が実施している「親子のための相談LINE」の利用もよいでしょう。
親子のための相談LINEは、子育てや親子関係に悩んだときに子ども(18歳未満)とその保護者などが相談できる窓口です。[6]
famitasuのオンラインカウンセリングでは、経験豊富なカウンセラーがさまざまな相談に対応しています。ぜひお気軽にご相談ください。
子育ての大変さやイライラを爆発させる前に解消しよう
子育て中は多くの親が大変さやイライラを感じているため「またイライラしちゃった」と自分を責める必要はありません。
パパ・ママはもう十分に頑張っているため「イライラしないように頑張ろう!」と自分を追いつめなくて大丈夫です。
自分でどうにもならないときは、ひとりで悩まずfamitasuをはじめとした相談サービスをお気軽にご利用くださいね。
参考資料
[1]厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/sanokou2.pdf
[2]子育て期をより幸福に過ごすための母親の工夫とその効果
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjam/21/2/21_2_2_23/_pdf
[3]文部科学省
令和2年度「家庭教育の総合的推進に関する調査研究~家庭教育支援の充実に向けた保護者の意識に関する実態把握調査~」
https://www.mext.go.jp/content/20210301-mex_chisui02-000098302_1.pdf
[4]母親の育児不安と育児不安が養育行動に及ぼす影響
https://www.i-repository.net/il/user_contents/02/G0000632repository/ktk1998005.pdf
[5]わたしのめちゃくちゃな心の片づけ方
アールメラ かんき出版
[6]こども家庭庁